くも膜下出血…命を脅かす恐ろしい病気【知ってる?SAH】
外傷

外傷

テレビドラマではよく「被害者が押されて転んだ時に頭を強く打って…」という場面が目に付きます。このような描写は一種のコメディのように感じられますが、実はくも膜下出血にも大きく関わってくる事態でもあるのです。ここでは頭部への外傷とくも膜下出血の関係について紹介します。

頭への外傷がくも膜下出血を引き起こす!?

頭部は生命活動の中枢である脳を収める部位であるため、非常に厳重な形で脳を保護する為の構造を持っています。

しかし、厳重な保護が役に立たないほどの強い衝撃を受けることがあれば脳はダメージを受けてしまいます。そして、強い衝撃をもたらす頭部への外相は時としてくも膜下出血発症の原因となってしまうのです。

外傷によるくも膜下出血

頭を強く打つことによって起こる病気として良く知られているのが脳挫傷や脳震盪です。

脳震盪は頭を打ったことで脳が揺さぶられて意識喪失やめまいなどを起こすもので、脳挫傷は頭蓋骨骨折や脳内出血を伴う脳組織の損傷によって機能障害や意識障害を起こすのが特徴です。脳挫傷によって発生した脳内出血がくも膜下腔に流れ込むと、「外傷性くも膜下出血」を引き起こすことになります。

外傷性くも膜下出血の恐ろしさとは?

外傷性くも膜下出血は、通常のくも膜下出血と同様の症状をみせるだけでなく脳挫傷の症状も合併する為、命に関わる危険性が飛躍的に上昇します。場合によっては「びまん性軸索損傷」といって脳組織ではなく神経細胞の損傷を原因としている場合があります。

呼吸中枢など生命の維持に関わる機能を司っている脳幹にまでダメージが及んでいると、手の施しようがないほどに重篤な状態に陥ってしまいます。

発症頻度は季節に左右される?

外と室内の温度差など高血圧を誘引する原因が多いことから、「くも膜下出血の発症は冬場に多い」と言われています。これは外傷性くも膜下出血も例外ではないといえます。冬場に入ると、路面の凍結や濡れた床による転倒が多く見られるようになります。

冬場の転倒では尻餅を突くどころか、後頭部を打ってしまうことも少なくありません。なるべく滑りにくい靴や歩行の体勢を身に付けるなどの用心を重ねることが冬場の転倒を予防する為には重要なのです。

発症に結びつくアクシデント

日常生活の中には、「頭を打つ」というアクシデントが大なり小なり潜んでいるものです。

例えば、「余所見をしていて壁にぶつかった」「入り口が低くて額を打った」というケアレスミスが原因のアクシデント、「硬球が頭を直撃した」「受け身が取れなかった」といったスポーツ中のアクシデント、「足元がおぼつかなくなって転んだ」「階段を踏み外した」などの泥酔中のアクシデントなどが挙げられます。

充分に注意していても、ふとした瞬間に気の緩みが起きてアクシデントに繋がることは少なくないものなのです。

頭部外傷への処置

もしも周囲の人が事故などで頭を打ってしまったら、適切な処置を施すことに勤めなければなりません。

重要なのは「意識の確認」です。呼び掛けに答えられず意識がなかった場合は、身体を揺すったりせずに安全を確保した上で安静にして救急車を待ちましょう。

意識があった場合でも、時間が経過してから症状が発生するケースがあるので病院での精密検査を受けさせるようにしましょう。

  • <くも膜下出血を詳しく知ろう!>前兆・症状や後遺症と生存率・原因も
  • <くも膜下出血発病の原因は何だ?>脳動脈瘤・喫煙や飲酒・高血圧・外傷やストレス
  • <くも膜下出血に関係のある病気>脳内出血・脳卒中・脳梗塞・心筋症
  • <治療・予防のガイドライン>診断・治療や手術・運動/食事による予防
  • <くも膜下出血コラム>リハビリ・有名人の中にも・年齢による違い